
懺悔✞ケモ㍑
✦小スカ怪文書
肌に苔が生えてきそうな梅雨寒の夕暮れ時に、秘源秘境までたどり着いたカピターノとオロルン。
道中は口数少なく、ただただカピターノの背中を追いかけてきた。
彼は焦っているのか、どうにかして早く目的地に着きたいようだった。
「君、すこし休んだほうがいいんじゃないか」
「俺は平気だ」
聖火競技後、病み上がりの彼のことがオロルンは心配だった。
ずんずんと中へ進んでいくと、秘境の中はしんと沈んだ湿気のある空気に満ちていて時折水の滴る音が耳底に響く。
地底湖が広がっている関係でひんやり寒い。
カピターノが懐から取り出した流明石の触媒によって、洞窟内はぼんやりと白い光に照らされる。
「地面が泥濘んでいるところがあるから注意しろ。滑って転ぶなよ」
「君が滑ったら僕では支えきれないぞ」
オロルンはカピターノにぴったりとくっついて歩いた。
中は暗いし寒いし、未経験の地にはどうしてもビビってしまう。
そのとき、オロルンはふと尿意を覚えた。
膀胱で生成された尿を外尿道筋がせき止めているわけだが、その蛇口から今にも溢れそうになっている。
「ちょっと待ってくれ隊長」
オロルンの少し上擦った声を聞いて、カピターノはふと足を止める。
「なんだ。急いでいるんだが」
「え、ちょっと、…その、君は先に行ってて良い」
「?」
怪訝な顔をしたカピターノがオロルンのつま先からてっぺんの獣耳まで一瞥すると、ふんと小さく息を吐いた。
「えと…僕はおしっこしてから追いつくから…っ、先に行っててくれ」
「お前が迷子になったら困るだろう。今すぐそこでしろ」
「え!?何を言ってるんだ君は…!僕にだって野菜と同じジンケンというものがだな…っ!」
「男同士なんだ。なにも恥ずかしいことないだろう?」
そう言うカピターノの顔は、オロルンの気持ちを逆撫でする気概で溢れていた。
というのも、実は炎神との勝負後に彼を匿って治療していたときに、オロルンはカピターノへの恋心を打ち明けている。
抱き合って初めてのキスもした。
お互いを確かめるように、じっとりと唇を重ねたり、つがいの小鳥たちのように短いキスをしたりした。
驚くほど柔らかで甘い唇の感触に、夢中でしゃぶりついた。
性行為、というのはまだできていないけど、近い内に結ばれるつもりでいたオロルンにとって
カピターノの前で排泄行為をする、というのはセックスを飛び越えたトンデモナイ行為に等しかった。
(おしっこしてるところ見られたら、絶対嫌われる…っ)
オロルンはカピターノのことが好きだ。
秘境に着いてきたのも、ぴったりくっついて歩くのも自分の「初めてできた彼氏」に舞い上がっていたからだった。
(幻滅されたくない…っ)
その一心から、ぎゅっとお腹をおさえて足踏みをしつつ「だいじょうぶだから!」と強がってみせた。
カピターノは持っていた流明石の触媒を腰高にある石の上に置くと、オロルンを壁際に寄せながら彼のベルトを解いていった。
「え、隊長…あ…っ」
成すがままに脱がされていくと、白い肢体が洞窟の暗に映える。
細い腰の骨に引っかけている紐状の下着が露わになると、予想外の下着にカピターノでさえつい見入ってしまう。
「こんなドスケベな下着を着けて…。セックス依存症にしか見えないが、本当に俺が“初めての彼氏”なのか?」
「昔からコレだ…っ!紐を少しずらすだけで済むから、僕は重宝してるんだ…」
「ほう?」
オロルンの片脚を持ち上げて、自分の肩に乗せて大きく開脚させたところで
「どうやって普段尿を出しているのか見せてみろ。まず、“紐を少しずらす”んだったな?」
「は…!?待って、降ろしてくれ…!こんな格好でしろっていうのか…!?」
排泄時にしかしない犬のポーズ…紐でしか隠せていない秘部と亀頭…。
少しでもズレてしまえば大好きな人に丸見えになってしまう。
「暴れれば暴れるほど、紐が解けて全部見えてしまうが…ずらせば一部分だけで済むんじゃないか?」
カピターノの甘く低い声で囁かれると、オロルンの下腹部がジン…♡と熱くなって従う他にない。
「…っ」
意を決した後、ペニスに引っかった紐を片手で横にずらして亀頭を露出させる。
ほどなくして先っぽからちょろちょろと尿が滴り落ちてくると、
オロルンは「…っは、ぁ…♡」と小さく息を吐いた。
身体を支える膝がガクガクと震えて、尿が地面を叩く音が洞窟内を木霊する。
「見ないでくれ…、だめ…♡止まらない…っ!」
羞恥心に耐え切れずに目をぎゅっと瞑って己の痴態を見まいとしていた。
エカルテアラセゴン…と言えば格好は良いが、よく見えるように方脚を上げて
固定されたままの排尿は、耐え難い長い時間のように感じられた。
薄い腹から大量の尿がじょぼじょぼ…♡ととめどなく溢れ出る蛇口の先を、カピターノは無言で鑑賞していた。
「は…っは…♡ふ…ぅ、ん…っ♡」
時折、小さな肩を震わせ下品に腰を突き出して限界まで溜め込んだ排尿の快感に打ちひしがれる。
最後の一滴まで絞り出すように腰をヘコ♡ヘコ♡と淫らに打ち付ける様子は
彼の無意識の行動であろうが、見るものの性欲を煽るようでもある。
「随分と気持ちよさそうにションベンするな。お前、俺を挑発してるのか?」
カピターノの大きな手がオロルンの濡れたペニスを掴んで皮ごと前後に扱く。
「あ…っ♡だめ、まだ触っちゃ…♡ぁん♡」
普段は後ろの穴を使ってオナニーしているため、ペニスへの刺激にはとにかく弱い。
その上、溜め込んだ大量の尿を出し切った尿道は刺激への閾値が低くなっていて敏感になっていた。
「勢いよく尿を出した分、尿道が広がっているからどっぷりザーメンが出るだろうな…」
「…っ♡♡」
おわり